サイトを守るSSL暗号化通信
公開日 2020/12/02
更新日 2021/09/01
サイトを守るSSL暗号化通信
Webサイトを持つことがステータスであった時代から、今では企業のマーケティング活動の中で、必要不可欠なツールとなりました。新聞やラジオなどのマスメディアが販促媒体の中心だった時代から、デジタル広告への出稿費用がそれらを上回り、時代はデジタル色になってきています。そんなデジタル社会の中で重要となるのがセキュリティの問題です。今回は、Webサイトを持つためには知っておくべきSSLについてご紹介していきます。
セキュリティ対策の重要性
セキュリティ対策は現代社会においてなぜ重要なのでしょうか。総務省から配信されている情報セキュリティサイトにおいては、情報セキュリティについて、こう記載されています。
以下、「総務省:情報セキュリティ対策の必要性」より引用“企業や組織にとって、情報セキュリティに対するリスクマネジメントは重要な経営課題のひとつと考えなければなりません。”
このように、情報セキュリティ対策をすることは、企業の義務とも考えられています。
セキュリティ対策はなぜ必要?
セキュリティ対策が必要な理由としては、インターネットが普及し、さまざまなサービスが普及してきた一方で、そのサイトやサービスを狙って情報収集を狙う悪意のあるユーザーも増えてきたということです。セキュリティ対策がされていないWebサイトを持つことで、情報の漏えいや、ホームページの改ざん、システムの停止など、さまざまなリスクが考えられます。
現代社会とセキュリティ
特に、現代社会においては、さまざまな情報がインターネット上でやりとりされており、ネットバンキングやネットショップなどが気軽にできるようになりました。そして、キャッシュレス決済などのサービスが広がりを見せており、セキュリティ対策がされていないサービスは、ユーザーから遠のかれるサービスになってきています。
改ざんやなりすましについて
セキュリティ対策をする上で、そもそも改ざんやなりすましはどのような被害を与えるのか、見ていきましょう。
改ざんとは
改ざんとは、インターネット上での攻撃者により、企業のWebサイトなどに侵入され、Webサイトを運営する側の意図しない情報が発信されたり、情報変更されたりするというものです。この改ざんが行われることで、企業は顧客の信頼を失い、顧客離れなどの被害に遭うことや、顧客自身に不利益な情報を与えるなどの被害をもたらします。
なりすましとは
なりすましとは、その名の通り他のユーザーや管理者になりすまし、間違った情報を流したり、なりすまされたユーザーの意図しないコメントが発信されたりするなど、なりすまされた側にもそれを見たユーザーにも影響を与えてしまうものです。さらに、なりすましによる被害は、ネットバンキングなどでは直接的な被害を受けることもあります。
SSLとTLSの違い
改ざんやなりすましの被害に遭わないためにも、Webサイトのセキュリティ対策が必要となりますが、セキュリティ対策としてよく出てくるキーワードとして「SSL」や「TLS」があります。ここでは、SSLとTLSについて見ていきましょう。
SSLとは
SSLは、インターネット上でWebサイトの情報を配信している側と、それを受け取る側の情報通信を暗号化させたもので、暗号化されていない状態の場合には、第三者から情報を読み取られてしまう可能性がありますが、SSLを利用することで、暗号化され、情報が第三者に読み取られないようにすることができます。
TLSとは
TLSは、元々暗号化の手段としてSSLが開発されてきましたが、途中からTLSという名前でSSLを元にした暗号化が開発されるようになりました。そのため、SSLという名前が世に広まっていたため、SSLとTLSは「SSL/TLS」として合わせて表現されるようになりました。
常時SSL化のメリット
SSLを導入する際、そのWebサイトのログインページやフォームなど、特定のページに対して設定するものと、WebサイトすべてのページをSSL化にするものとがあり、後者の全てのページをSSL化することを常時SSL化と呼んでいます。この常時SSL化のメリットを見ていきましょう。
メリット1:セキュリティが強化できる
当たり前のことではありますが、Webサイトのログインページなどの特定のページだけではセキュリティは充分とは言えません。そのため、常時SSL化することによって、セキュリティをより強化させることができます。
メリット2:Googleの評価が高まる
Googleは、常にユーザーに焦点を当てており、ユーザーにとって不利益なものは検索順位を下げるようにし、価値のあるものや信頼できるものを上位表示しています。そのため、常時SSL化することによって、ユーザーからの信頼度が増し、結果的にGoogleからの評価を上げることができます。
SSLとTLSの違い
改ざんやなりすましの被害に遭わないためにも、Webサイトのセキュリティ対策が必要となりますが、セキュリティ対策としてよく出てくるキーワードとして「SSL」や「TLS」があります。ここでは、SSLとTLSについて見ていきましょう。
メリット3:ユーザーからの信頼を得られる
常時SSL化することにより、サイトそのものの信頼性が上がります。今ではGoogle Chromeなどでサイトを閲覧する際、SSL化されていないページなどは警告が出るようになっています。このような警告が出ることでユーザーからの信頼を失ってしまうことになりますが、常時SSL化することによりこのようなリスクは避けられるでしょう。
SSLの選定と種類について
SSLには3つの種類があり、それぞれ「ドメイン認証SSL」「企業実在認証SSL」「EVSSL」があります。これらのSSLには特徴があり、選定する際にはこれらのSSLの特徴を理解しておくことが必要です。ここからは、これらSSLの種類について見ていきましょう。
ドメイン認証SSLとは?
ドメイン認証SSLとは、3つの証明書の中でも安価に取得することができ、その目的としては、「このドメインは誰が持っているものなのか」を証明するためにあります。この証明を持つことで、企業のWebサイトやお店のWebサイトなどの信頼性を高めることができます。
ドメイン認証SSLの証明書の価値は?
ドメイン認証SSLにより、暗号化通信・ドメイン名の所有権の確認などが行われ、ドメインの信頼性があるかどうかを証明することができます。3つの認証の中では一番低い認証とはなりますが、安価で証明できることもあり、広く利用されています。
ドメイン認証SSLの用途は?
基本的には企業のコーポレートサイトや、お店やサービスの販促活動に利用されるWebサイトなどで利用され、多くの企業のWebサイトでこのドメイン認証SSLが利用されています。安価で発行スピードが速いことも特徴と言えるでしょう。
企業実在認証SSLとは?
企業実在認証SSLとは、その名の通り企業が実際に存在するかどうかを確認した上で発行される証明書で、この認証があるサイトでは、ユーザーはフィッシング詐欺による被害や、存在しない企業とのやり取りをするリスクを減らすことができます。
企業実在認証SSLの証明書の価値は?
一般的なWebサイトにおいては、資料請求や問い合わせなどの個人情報の入力などが多い中で、個人情報の詳細情報を入力するようなショッピングサイトや会員制のサイトなどにおいては、このような企業実在認証SSLの方がユーザーからは安心されるでしょう。
企業実在認証SSLの用途は?
企業実座認証SSLの利用用途としては、一般的なコーポレートサイトではなく、クレジットカードの入力が必要なECサイトや、個人情報の詳細情報が必要となるサイトにおいて利用されるケースが多くなっています。
EVSSLとは?
EV認証とは、Extended Validation、つまり拡張された認証という意味を持ちます。このEV認証は、3つのSSL認証の中でも一番高い信頼性を持ち、世界標準の認証ガイドラインがあるものとなっています。
EVSSLの証明書の価値は?
EVSSLを取得するためには、ドメインの所有者と運営組織、実在と所在地を確認され、さらに厳格な審査が行わるものとなっており、ネットバンキングなどお金の出し入れなどを扱うサイトにおいては、必須のSSLと言えるでしょう。このEVSSLだけは、Google Chromeで閲覧する際、緑色のアドレスに変更となるため、ユーザーからの信頼性が高くなります。
EVSSLの用途は?
ネットバンキング、オンライン証券やクレジットカードの登録などを行うWebサイトにおいては、現代社会において導入が必須と考えられております。
証明書を利用するまでの流れ
それぞれの証明書ごとに発行申請から発行の流れは異なりますが、一般的なドメイン認証においては、発行申請を認証局に行い、本人確認が承認されて認証が発行されます。今では、レンタルサーバーなどを提供するサービスの中で、無料SSLの設定ができるようになっています。
まとめ
これまで、SSL暗号化通信の必要性や、SSLの種類についてご紹介してきました。SSL化することは現代においては必須の条件と言えるでしょう。当社では、安価に安全が保てるドメイン認証SSLを導入し、セキュリティ対策を考えたサイト制作を行っております。